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2006年2月13日 (月)

『歌行燈・高野聖』

泉鏡花の伯父って、宝生流の松本金太郎なんだそうです。「歌行燈」は、能楽に関係のある物語です。

歌行燈・高野聖 歌行燈・高野聖

著者:泉 鏡花
販売元:新潮社
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始まりは、『東海道中膝栗毛 上 (1) 』を気取って旅をしてる老人二人の描写なので、それまでの話とは違って、ちょっと呑気な感じだなぁなんて思っていたら、やられました!

最初には思いもしなかった方向へ。
途中、切なくもなり(最後も切ないですが)。

この本は短編集で、「歌行燈」はいちばん最後でしたが、中でも素晴らしい!です。

能楽に関係してる箇所としては、『海士(あま)』の下りが出てきます。
→私、最近、狂言『寝音曲』(和泉流)を観ました。
『海士』の玉ノ段が舞われます。
※関連ページ:IMAホール狂言会

この本は、もともと舞台の『高野聖』(構成・演出:加納幸和。一体どんなふうに表現するんだろうと思ってましたが、よく出来ていて納得させられました)を観るんで、読み始めました。
あれは、'04年の7月公演だったから、読み終わるのに、随分かかっちゃったなぁf(^^;)
(短編集だったので、一気に読みませんでした。電車に乗った時のお供としてしか読まなかったし。うちではずっと、持ち歩くにはちと重い、分厚いのを読んでました。)

泉鏡花を読んだのは今回が初めてでしたが、 日本女性の美しさと、ちょっと妖しい感じ(笑)。
良い機会となりました(^-^ )

【追記】
『歌行燈』って映画もあるんですね。

歌行燈 [DVD] 歌行燈 [DVD]

販売元:角川ヘラルド映画
発売日:2006/09/22
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これは1960年の映画ですね~。
市川雷蔵氏と山本富士子さん主演。
舞のシーンとか、想像だけじゃなく、一度見てみたいです。

*参照:ウィキペディア「歌行燈」

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コメント

鏡花さんに宝生流の伯父さんですか、知りませんでした。茂山家は、寝音曲は、「放下僧」@金剛流でやるんですけど(謡ならなんでもいいですけど(^^ゞ)鏡花の本はねぇ、鏡花記念館@金沢で、当時のものを見ましたが、絵入りでした(たぶん、女性読者、おおかったんでしょうね(^^ゞ)

投稿: 悠 | 2006年2月14日 (火) 22時49分

悠さん、また来ていただけて嬉しいです。ありがとうございます(^-^ )
『寝音曲』、茂山家はまた違うんですね~。へぇー。
(この日の狂言の感想も書くつもりなので、良かったらまた来てくださいね!)


投稿: しずく→悠さん | 2006年2月15日 (水) 08時51分

初めまして。泉鏡花の『歌行燈』で検索して参りました(^^)
能楽ファンとしては「玉之段」が登場する部分が
たまりませんよね。あの舞の息の詰まった感じと、
小説のクライマックスとが上手く関わりあっていますよね。

狂言の『寝音曲』は、大蔵流で「放下僧」、
和泉流で「玉之段」と決まっているようですね。
玉之段の方が見栄えはしますが、少し酔った勢いで
舞うには激しすぎる気もします(笑)
結末も少し違って、和泉流では主人が「その声はどこから出た」と
怒って終わりますが、大蔵流では「良い声だった」と誉めます。
でも太郎冠者は間違った恥ずかしさで逃げてしまうんですけれどね。

それでは。

投稿: 柏木ゆげひ | 2006年2月23日 (木) 21時53分

柏木ゆげひさんへ
コメント&トラバありがとうございます。
やはり狂言小舞では何なので、機会があれば、能の『海士』を観てみたいものです(^-^ )

投稿: しずく→柏木ゆげひさん | 2006年2月24日 (金) 10時40分

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» 泉鏡花『歌行燈』 [「能楽の淵」管理人日記]
歌行燈・高野聖 泉鏡花 新潮社 1967 by G-Tools 去年の10月、泉鏡花の戯曲『夜叉ヶ池』と『天守物語』の感想をこの「管理人日記」で書いた時に、もっこすさんからオススメいただいたのがこの『歌行燈』。随分遅くなりましたが、やっと読みました。 前も書きましたが、泉鏡花は母方の親族が能楽師だったり、生誕地・金沢が能楽に関わりの深い土地であることから、作品に能楽の影響が窺えるという指摘があります。なにせ『能・狂言事典[新訂増補版]』に「泉鏡花」の項があるほど。『夜叉ヶ池』や『天守物語... [続きを読む]

受信: 2006年2月23日 (木) 21時44分

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