『ねずみの騎士デスペローの物語』
表紙の絵に惹かれた(これが大半の理由)のと、帯の“2004年ニューベリー賞受賞作”というので読んでみました。
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ねずみの騎士デスペローの物語 著者:ティモシー・バジル エリング,ケイト ディカミロ |
正直、どうだろう?と思っていたのですが、なかなかどーして。
侮ってましたf(^^;)
児童書なので、単純であっさり終わっちゃうかなぁと思ってたのですが、結構長めのおはなしで、ちょっと《深い》のです。
登場人物は、
デスペロー(主人公。ハツカネズミ)と、ロスキューロ(ドブネズミ)。
ピー姫と、ミゲリー・ソウ(お姫さまとは対極の立場)。
物語は、この二組の対比。
そして、普通なら決して交わることのない関係なのに、最後には全員が巡り合ってしまうのです。
よく出来てます( ^ー゜)b←えらそー(^_^;)
他にも、もちろん登場しますが、どのキャラも皆あやふやではなく意味のあるキャラで、よく描かれてると思います。
デスペローの母親は愚かですが、いいキャラです。
「モン・ディウー!(なんてことでしょう)」
↑フランス生まれで、名前はアントワネットなんです(^.^)b
作者は、この物語をこんなふうに説明しています。
“うらぎりと、絶望と、希望についての物語です。
愛と、名誉と、勇気についての物語でもあります。
ゆるすことと、そしてスープについての物語でもあります。”
まさに、そうなんです!d(-_^)
小さい子が自分で読むのは無理かも知れませんが、文章が語り口調なので、親御さんが読んであげるのに適してるんじゃないかなぁと思います。
途中、ミゲリー・ソウの境遇は、ちょっとかわいそうなのですが、おとぎばなしって、そういうところありますよね。
みんなが、しあわせ~に暮らしてるだけじゃ、
物語にはなりませんもんd(^_^)
ずっとダークな感じなんですけど、最後に光が差す。
そんなおはなしです。
そして最後には、あったかい気持ちになります(^^)b
そうそう!あと、スープも重要なんです(=^^=)
表紙を開くと柄が印刷してあるのですが、よく見るとこれ、スープの材料のニンニクとクレソンの絵なんです! (右→)
これに気付いたときは、かなりうれしくなっちゃいましたd(^-^)
装丁、凝ってて素敵なんです。
挿し絵(ティモシー・バジル エリングによる)も結構あります。
白黒ですが、それが逆に物語に合っています。
デスペローの絵は、どれもかわいいです。
挿し絵の下には、その場面の説明がちょこちょこっと書いてあって、「あ~、子供向けのハードカバーって、こうなんだよなぁ」って懐かしい気分になったり。。。
おすすめ
の本です(^-^ )
私は、義妹にプレゼントしました。プレゼントにもいいかもです。
【追記】
どこかで映画化が予定されてるって情報見ましたが、いつになるんだろう??
→'08年に公開らしい(日本では未定)。
ハリポタ映画でもおなじみのエマ・ワトソンが声優を担当したとか(ピー姫?)。へぇ~。
参照:ウィキペディア(エマ・ワトソン)
※関連:映画『ハリー・ポッターと賢者の石』
▼これは、映画版の絵本かな?
ずいぶん、お耳が(゜ロ゜)
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The Tale of Despereaux Movie Tie-In: The Deluxe Storybook 著者:Candlewick Press |
わぁ!いろいろ、ある!
▼なんとゲームも!
The Tale of Despereaux - ザ テールズ オブ デスペロー (海外北米版 Nintendo DS) 販売元:Hexagonny Hexagonnyで詳細を確認する |
The Tale of Despereaux - ザ テイル オブ デスペロー (海外北米版 Wii)
The Tale of Despereaux - ザ テイル オブ ディスぺラックス (海外北米版 PS2)
※DS用は日本の本体でもゲームできるとか。
かなり人気だったのかな?
日本では公開されないのかなぁ?
▼こんなのも。
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The Tale of Despereaux Special Edition: Being the Story of a Mouse, a Princess, Some Soup and a Spool of Thread 著者:Kate DiCamillo |
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The Tale of Despereaux [With Earbuds] 著者:Kate DiCamillo |
・‥…━━━☆
asukabさんがトラバ(ページ下の方)してくださったディカミロ最新作、邦訳されたんですね~。
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愛をみつけたうさぎ―エドワード・テュレインの奇跡の旅 著者:ケイト ディカミロ,バグラム イバトーリーン |
私は洋書の表紙の方が好きだなぁ。
【追記】やっと買いました。
邦訳版では、上の絵が裏表紙に使われてました。
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コメント
しずくさん:
はじめまして、こんにちは!
さっそくこちらにやって参りました。
デスペロー、わたしも大好きです。
原書で読んだので邦訳版がどのようなものかイメージできないのですが、しっかり「闇と光」が描かれているとのこと。
残酷な部分はつらいところですが、だからこそ光が希望につながるのですね。
TB不可で申し訳ありませんでした。
「はてな」では、わたしのURLがしずくさんのサイトに記されていないとTBできないシステムのようなのです。
たくさん本を読まれていらっしゃるようで、うらやましいです。
わたしは絵本ばかりですが、またお時間がありましたらお越しください。
投稿: asukab | 2006年3月14日 (火) 13時04分
TBありがとうございました。
私が子供の頃に読んだ絵本の中で今でも覚えている作品の記憶を辿ると、やはりダークサイドもきちんと書かれていました。だからこそ表の世界が生きてくるのですよね。デスペローも明暗しっかりしていて好印象です。
ニンニクとクレソンの絵には気がつきませんでしたが、絵本を読んでいる感覚になるほど挿絵も良かったですね。
投稿: choco-ice | 2006年3月14日 (火) 16時49分
>asukabさん、来ていただきありがとうございます。
トラバの件は、asukabさんが謝ることじゃないですよ~d(^-^)
hatenaのブログには、今までも行ったことがありますが、アドレス記入欄も無いし、hatena以外には閉鎖的ですよね~。
私も絵本は好きなんですよ!
また伺うかもです(^-^ )
>choco-iceさん、コメントありがとうございます。
あ、ニンニクとクレソン、気が付きませんでしたか?
お話も装丁も、まるごといい本ですよね!
投稿: しずく→asukabさん、choco-iceさん | 2006年3月15日 (水) 08時48分
しずくさん、TBありがとうございました。
こちらも逆TBさせて下さいね(^^)。
デスペローの物語、とても心に残るお話でしたね。
読んでいくうちに、物語が大好きで、ステンドグラスを見て美しいと思うデスペローが大好きになりました。
なるほど!プレゼントにいいですねー。
今度、小さいお子さんのいる友達にプレゼントしてみます!
投稿: 恩田君枝 | 2006年3月15日 (水) 20時57分
君枝さん、コメント&トラバありがとうございます。
本の装丁が素敵なので、プレゼントにもいいですよねd(^-^)
投稿: しずく→恩田君枝さん | 2006年3月16日 (木) 11時12分
しずくさん:
こんにちは。
ディカミロ最新作を読んだので、感想をTBさせていただきました。
すごくよかったです。
今度のテーマは、愛探し。
陶製うさぎのエドワードが、異なる持ち主とのやりとりを通して、愛とは何かを学んでいくお話です。
描写がとてもきれいで、夢を見ているようなお話でした。
もちろん、現実を想起させる厳しい場面も含まれています。
投稿: asukab | 2006年3月22日 (水) 20時37分
最新作のトラバありがとうございます(^-^ )
asukabさんは、ディカミロ作品がお好きなんでしょうか?
私は、邦訳を待ちたいと思います。
投稿: しずく→asukabさん | 2006年3月23日 (木) 13時25分
しずくさん、こんにちは。
ディカミロ作品は、デスペローを読んだときに他にはない特別さを感じたのですが、今回エドワードの話を読み、その感覚が確定されました。
(おかしな表現ですが……)
登場人物の擬人化がわたし好みです。
これからもこういう作風で行って欲しいなあ~と願いました。
投稿: asukab | 2006年3月23日 (木) 15時29分
>登場人物の擬人化がわたし好みです。
私もそうですね~。だから児童書が好きです。
姿が人とは違っても、描かれていることは人に通じる内容ですもんね。
また何かあったら、いらしてくださいね(^-^ )
記事が無くても、左に掲示板もありますし。
これからも、よろしくお願いします。
投稿: しずく→asukabさん | 2006年3月23日 (木) 18時35分
始めまして。まだこの本は読んでおりませんがこれから原書で読むつもりです。
どんな本かとネットで調べておりましてここに来ました。
実は私現在アメリカダラスに住んでおりまして4年生の息子がおります。
息子の学校でクラスの読み聞かせのボランティアをしておりまして、今日学校の図書館の先生に何かいい本ないかしらときいてみたところこの本を紹介されました。何でも12月25日に公開されると先生から聞きました。楽しみです。
投稿: CoCo | 2008年10月18日 (土) 05時51分
コメント、ありがとうございました。
これから読まれるとのこと。
この本は、老若男女におススメできる本だと思いますよd(^-^)
12月に公開というのはアメリカでの話ですよね~。
日本では、いつになるのやら。
私も楽しみにしているのですが・・。
投稿: しずく→CoCoさん | 2008年10月18日 (土) 17時26分