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2006年4月29日 (土)

小説『嫌われ松子の一生』

映画の予告を見ておもしろそうと思い。
※感想→映画『嫌われ松子の一生』

原作も読んでみました。

嫌われ松子の一生 (上) 嫌われ松子の一生 (上)

著者:山田 宗樹
販売元:幻冬舎
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なんというか、全編通して「切ない」。。。

松子って、生真面目なんだと思う。
もっと楽に考えればいいのに。。。

誰でもみんな、《最善》を求めて生きてるわけですが、松子の場合も、単にそうだったはずなのに、なぜか逆の結果になってしまう。。。
そして、その結果がまた極端過ぎるっΣ( ̄ロ ̄lll)

タイトルに『嫌われ』ってありますけど、みんなに嫌われている訳ではなく、ツイてないというか、不幸ですよね(;^_^ A フキフキ
ま、ツキに嫌われてるとは言えるかも。

・‥…━━━☆

松子自身による回想(生い立ちから)と、ひょんな事から松子の過去を現在から遡ることになった甥の笙。
両者による視点が交互に描かれます。
その描き方が先へ先へと読ませ、どんどん読んでしまいます。
「えぇー!それから!?」みたいな。
下巻は特にそうでした。
過去からと、現在からの異なった時間から語られるので、最後には同じ「時」になります。
そこが素晴らしかった!( ^ー゜)b
またその「時」がショーゲキ的なんだ。

ミ☆  ミ★  ミ☆  ミ★

以下、具体的に内容に触れてます。。。

嫌われ松子の一生 (下) 嫌われ松子の一生 (下)

著者:山田 宗樹
販売元:幻冬舎
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最初の方、教え子(龍洋一)が泥棒したと思われるのをなんとか許してもらおうと、自分がやったことにしちゃうというのには、びっくり!
普通、そんなことするか??Σ( ̄□ ̄;)
でも、気が弱いからかなぁ。

自分より、病弱な妹の方を大切にする父親に振り向いて欲しくて、自分を押し殺し、父親の気に入る事を優先する人生。。。
切ないよなぁ。。。

その後いろいろあって、ヒモを殺してしまい!(゜ロ゜) 刑務所へ。。。

美容師になって、最初は見返そうと思っていたものの、なんとなく違うものを感じ始めるところは、なんかわかる気がした。

そんなところへ現れたのが、かつての教え子:龍洋一!
しかも、昔の心無い仕打ちも、実は松子が好きだったからとは!(すごい設定だ)。
いろいろ突拍子ない人生だけど、これがいちばん劇的だったかも。
そして、「愛してます」って言う洋一を受け入れるんだけど、そのときの松子の台詞が!

「龍君は、自分が何を言っているのか、わかっていない。あなた、先生の命を俺にくれって言ってるのよ。女に求愛するって、そういうことなのよ」

さぁすが、松子!愛に生きる女( ^ー゜)b
とゆーか、ワタクシ、思わず「そういうことだったの??」とか言っちゃいました(笑)。

最後の方、洋一が出所してくるのを松子は出迎えるんですけど、洋一、ずっと自分を待ち続け、信じ、無償に愛を与えようとする松子を恐ろしいと感じます。

そして、なんと金を取って走り去ってしまうのです!!!!!
「ええぇぇーーーーーっ」ですよ。
ここの気持ちも、ちと洋一にしか分かりかねる。

でも、愛されることに慣れていなかった。
複雑なのねぇ。。。

もうここから先は切なさ爆発です。はぁ~。

・・・・・☆

古本で買いましたが臭かった。。。(>_<)

▼続篇!?

ゴールデンタイム―続・嫌われ松子の一生 (幻冬舎文庫) ゴールデンタイム―続・嫌われ松子の一生 (幻冬舎文庫)

著者:山田 宗樹
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※関連ページ
ドラマ版(初回)の感想

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コメント

こんばんわ 初めまして。私も「嫌われ松子の一生」読みました。1年前に読んでいた本が映画化されるとの事なので、ネットを検索していたら、たまたまここのHPに辿り着きました。
とにかく人に愛される事を望んで、その結果、最後の終わり方が悲惨過ぎる・・・・と、ちょっとショックを受けました。ただ、本当に人を好きになるって言うのは、松子が言うような言葉を相手に言えたりする事なんでしょうね(相手が受け入れてくれるかは別にしてw)。
ある意味、松子のフルパワーで体当たりな恋愛感情に凄く関心した小説でした。映画は観ていないのですが、原作内容があまりアレンジされていないと良いな・・・。

06/06/01 00:55:57

(※掲示板に記入していただいたのを移動しました。byしずく)

投稿: Σ | 2006年8月30日 (水) 13時34分

Σさん、コメントありがとうございます。

『嫌われ松子』関心度高いみたいですよね~。
私も映画はまだですが、だいぶ小説とは違う印象を受けるかもしれませんよ(^_^;)

06/06/03 08:20:37

投稿: しずく→Σさん | 2006年8月30日 (水) 13時36分

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やるせない思いで最終頁を閉じました。些細なことに何度も自分を見失い、流され、それでも死より生きることを選んできた松子。その人生の終わりがこれではあまりに辛すぎます。 体の弱い妹に父の愛情を奪われ、父の希望をかなえようとなった教師の職を追われ、失踪してあちこちを彷徨いながらも、必死に生きてゆく松子。感情に流され、積み重ねてきたものを根底から壊して、また一から、というよりむしろマイナスから人生を何度も繰り返します。 偶然のように起こる事件に翻弄される松子を見ていると、なんでもっと機用に生きら... [続きを読む]

受信: 2006年7月 2日 (日) 10時35分

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